電波伝搬・見通し距離・レーダー総合シミュレータ

地球の曲率を考慮した「見通し限界(LOS)」と干渉・反射・双方向レーダー物理

クイックプリセット:

システムパラメータ

Bluetooth LE
周波数 (f) 2400 MHz
送信電力 (Pt) 0 dBm (1.0 mW)
送信アンテナ利得 (Gt) 0 dBi
受信アンテナ利得 (Gr) 0 dBi
送信アンテナ地上高 (ht) 1.5 m
受信アンテナ地上高 (hr) 1.5 m
測定・通信距離 (d) 15 m
1 m 100 m
最小受信感度 (S) -90 dBm

現在の通信・視界リンク状態

等価地球見通し限界距離 (d_los): -- km
実通信距離 (d) の状態: 見通し内 (LOS)
受信電力 (Pr): -63.6 dBm
通信余裕度(マージン): +26.4 dB
通信成功 (Connected)

電波視覚化アニメーション

地球湾曲表示:地平線の遮蔽による見通し外(NLOS)のシミュレート

通信・目標距離: 15 m

※アニメーションの地面の湾曲は地球の丸みを誇張して表現しています。地平線の影(日陰)に入ると電波が物理的に遮断されます。

※青線:受信特性、赤破線:受信感度、オレンジ点線:等価地球見通し限界距離(ここを超えると遮断) ※横軸:距離(d: 対数表示), 縦軸:受信電力(dBm)

通信可能距離・見通し限界・レーダー物理の実践演習

地球の曲率(見通し最大範囲)計算を含む、本格的なシステム設計計算に挑戦しましょう!

例題 1: 基本見通し距離計算 難易度: ★☆☆

送信アンテナの地上高 $h_t = 16 \text{ m}$、受信アンテナの地上高 $h_r = 9 \text{ m}$ の無線機があります。
等価地球半径係数 $K = 4/3$ を適用した「等価地球半径における見通し最大距離 ($d_{los}$)」は理論上何 km でしょうか?(小数点第1位まで求めて入力してください)

例題 2: 地上高による見通し限界突破 難易度: ★★☆

高さ 100 m の鉄塔にある携帯基地局(送信)から、高さ 1.5 m のスマホを持ったユーザー(受信)までの、等価地球半径を考慮した「見通し最大距離 ($d_{los}$)」は理論上何 km でしょうか?(等価地球半径係数 $K = 4/3$ を適用し、小数点第1位まで四捨五入)

例題 3: レーダー幾何減衰 難易度: ★★★

周波数 $f = 1200\text{ MHz}$ ($\lambda = 0.25\text{ m}$) のレーダーが、10 km 離れた反射断面積 $\sigma = 10\text{ m}^2$ の目標物を探知します。
電波の往復によって発生する幾何減衰「双方向自由空間伝搬損失 $\frac{\lambda^2}{(4\pi)^3 d^4}$」をデシベル(損失の絶対値)に換算すると何dBになるでしょうか?(小数点以下四捨五入)

高度伝搬技術コラム:現実をシミュレートする電波伝搬理論

1. 見通し内(LOS)と地平線の壁

地球が丸いため、直接波を見通せる距離(Line of Sight: LOS)には物理的な限界が存在します。アンテナを高層タワーやビルに設置($h_t, h_r$ を高く)することで、地平線の向こう側に電波が回り込める範囲が劇的に拡大します。大気中の電波の屈折を加味した「等価地球半径」を用いた実務設計($d_{los} = 4.12(\sqrt{h_t} + \sqrt{h_r})$)はあらゆる無線回線設計 of 第一関門です。

2. 2波大地反射モデルの物理

現実の地上通信では、直接波に加え、海面や道路などで反射して届く「反射波」が互いに打ち消し合い・強め合う「干渉」が発生します。 送信アンテナを高くすると、反射波との路程差(位相差)が変化し、受信電力が波のようにうねります。十分な遠方(見通し外手前)では直接波と反射波が逆位相で打ち消し合い、自由空間の2乗減衰を遥かに超えて「距離の4乗($1/d^4$)」で電波が急速に減衰します。

3. レーダー双方向伝搬の制約

レーダー波は、ターゲットまで届くのに2乗減衰し、そこから再放射(反射)された微弱なエコーが戻るのにさらに2乗減衰します。このため往復で「距離の4乗」に反比例して減衰することとなり、探知限界距離をわずか2倍にするだけでも「送信パワーを16倍」にする必要があります。標的地上高($h_r$)を上げることで見通し外による遮断を防ぐのが航空機の基本防衛戦術(低空飛行によるレーダー回避)です。