📡 RF

回線設計&フレネルゾーン解説シミュレータ

Radio Link Budget & Fresnel Zones - Earth Curvature & Mathematical Guide

伝搬空間の断面図 (Side View)
第1フレネル ($F_1$) 第2フレネル ($F_2$) 60% クリアランス

💡 操作のヒント

・山(障害物)をドラッグ、または下部のスライダーで、位置と高度を自由に変更できます。

・送受信距離を伸ばすと、地球湾曲(隆起)が大地のカーブとして現れます。

⛰️ 障害物の位置 ($d_1$): 10.0 km
Tx寄り (0.5km) Rx寄り
📐 障害物の物理高度 ($h_{obs}$): 15 m
低い (-10m) 高い (山頂 60m)
📶 電波の周波数 ($f$): 2.4 GHz
0.1 GHz (波 3.0m) 10.0 GHz (波 3.0cm)
回線接続ステータス

通信良好 (LoS)

🟢
マージン余裕度: +15.2 dB
障害物がフレネルゾーンを侵食していないため、電波は遮蔽されず、フリスの自由空間伝搬損失のみが適用されています。

📝 回線設計(リンクバジェット)

送信電力 ($P_{tx}$):
dBm
アンテナ利得 ($G_{tx} + G_{rx}$):
dBi
送受信機間距離 ($D$):
km
受信機感度 ($S_{rx}$):
dBm
等価地球半径係数 ($k$): ℹ️ 標準大気では k=1.33(4/3) を使用。k=1.0 は大気屈折がない(真球)状態です。
自由空間伝搬損失 ($L_{fs}$): 126.0 dB
等価地球湾曲隆起 ($h_c$): 5.0 m
障害物回折損失 ($L_{diff}$): 0.0 dB
受信電力 ($P_{rx}$): -91.0 dBm
波長 ($\lambda$): 12.5 cm
観測地点での第1半径 ($F_1$): 25.0 m
観測地点での第2半径 ($F_2$): 35.3 m
等価クリアランス比 ($h_{eff}/F_1$): 1.20

🎯 正面から見た断面図 (Cross-Section)

障害物の物理的高度に「地球湾曲の隆起分 $h_c$」を加算した等価障害物面(グレー)が、同心円状のフレネルゾーンをどのように遮っているかを示す正面図です。

※ 中心(青点)が送受信アンテナを結ぶ直接見通し軸

💡 実際の回線設計:地球の湾曲と屈折を考える理由

なぜ地球の湾曲を考慮するのか?

送受信アンテナ間の距離が数キロメートルを超えると、地球の丸み(球面)によって、中間地点の大地が上方へドーム状に盛り上がってきます。 このため、仮に送信アンテナと受信アンテナの物理的な高さが同一であっても、中間の地表面は送信・受信地点より高くなり、フレネルゾーンや見通し線(LOS)を侵食します。これを「地球湾曲による隆起高度 $h_c$」として障害物の高さに加算して設計する必要があります。

大気屈折と等価地球半径係数 k

電波は密度の高い大気から密度の低い上空へと向かう際、下方向(地球側)にわずかに曲がって進みます(屈折現象)。 この「電波の曲がり」を平坦な直線として扱いやすくするため、幾何学的に地球の半径を実際の約 1.33 倍($k=4/3$)に引き伸ばして(等価地球半径として)計算を行います。これが実務で使われる標準的な「等価地球半径」の仕組みです。

シミュレータに現れる「大地の盛り上がり」

距離 $D$ を20km以上に設定して、障害物スライダーを動かしてみてください。送信機と受信機の底をつなぐ灰色の地面が、中心部で高く盛り上がる「地球の曲線」を描き出します。これこそが長距離無線回線設計においてクリアランスを奪う地球そのものの姿です。